24歳の掃除機
12.06.21
ついに掃除機を買い換えました。 今まで使っていたのはHITACHIの紙パック式。
娘が生まれる年に買い換えたもので、もう24年も使っていました。 家電はよく「あたりはずれがある」と言いますが、我が家の掃除機は「当たり!」だったようで24年間酷使しても故障ひとつしない素晴らしい掃除機でした。
途中ダイソンがセンセーショナルに登場し、排気がきれいという謳い文句に心が動いたこともありましたが、7度の引っ越しにも耐えて活躍し、乱暴な扱いにも めげず健気に働くマシンをいつしか家族のように感じ始め、新しいものに買い替える気になれないでいました。がしかし、寿命は意外なところから尽きてきたの です。
まだまだ十分な吸引力、コードの巻き取りも最後まで一気にいけるのに蛇腹の部分が劣化して次々切れてきたのです…。 必死で吸い込んでも手元でスースーと漏れてしまい、その様子に思わず「もういいよ、ありがとうね」と声をかけていました。
掃除機と一緒に買った冷蔵庫と洗濯機も「当たり」だったのか、17年間よく働いてくれました。買い換えたのも容量が足りなくなったからで、故障したわけではありませんでした。
その後新しくした洗濯機はわずか5年で壊れました。 家電の寿命は短くなっているとはいえ、ずいぶん早い気がします。
娘の妊娠を機に揃えた家電たちは、子育てと仕事に一人で奮闘する私を応援してくれるかのように、揃いも揃って寿命をはるかに超えて私たちを支えてくれまし た。 娘にはよく「あなたより年上なんだから、丁寧に使うのよ」と教え、娘も「わー、すごいね」と喜んでいたものです。
長年使った道具には魂が宿る、といいますが、掃除機も24年も経てば魂が宿っても不思議ではないかも。一番大変だった時を共有した同志に「今までありがとう」と、新しい掃除機に「これからよろしくね」と挨拶をし、24歳の掃除機にお別れをしました。
愛らしい玉子たち
12.06.14
スーパーなどに並んでいるパック入りの玉子は大きさも形もきれいに揃っていて、玉子ってみんな同じに生まれてくると思ってしまいますよね。
我が家の玉子は「餌も環境も自然にちかい状態で、放し飼いにしている鶏の卵」を分けてもらっています。 その中でも小売店には出荷できない所謂「訳あり」 という玉子なので、形も大きさも様々あります。ピンポン玉みたいにまん丸に近いものや、蛇の卵みたいに細長いもの、途中で一度休憩したのかな?と思うよう な繭型のものなど。 面白い。
人間だって十人十色、鶏も個性豊か、玉子だってしかりです。 玉子の訳ありもちゃんと理由があって、親鶏がまだ若く生み慣れていない玉子だから、とかもうそろそろ生み収めの玉子だからとか。 殻にも模様や特徴があり毎回届くのが楽しみです。 ほんの一部をご紹介。
左はテラコッタ(素焼き)のような雰囲気と手触り、真中は木星を思わせる色合いと縞目の模様、右はそばかすいっぱいの元気な子供のよう。 でも夢中になって「すごい!、すごい!」を連発している私の先には呆れたような妹の冷ややかな視線が…。
蓮の花
12.06.08
館林は季節の花が美しいところです。夏になると城沼の蓮が見事に咲きます。朝早く自転車でいくと気持ちがいいのです。
10年程前、妙に蓮の花に惹かれた時期があり、不忍の池を始めいろいろなところによく出かけていきました。
その頃は気が向くと明治神宮を抜けて仕事場に通っていたので、花菖蒲の季節は神宮の美しい庭園を歩くのが楽しみでした。勇壮な花菖蒲が咲き並ぶ傍らに小さ な池があり、水面に浮かぶ愛らしい睡蓮をみていると、今いる場所がどこなのかわからなくなってしまうような不思議な気持ちになったものです。
蓮の花で思い出すのが、トニー・ブイ監督の「季節の中で」という映画です。 映画の中で毎朝女たちがタライのような物に乗って労働唄を歌いながら白い蓮の蕾を摘んでいくシーンがあります。蕾は束ねて街に売りに行くのですが、その蕾とアオザイと風景の美しいこと!
白い蓮の花が観たいためにDVDを買ってしまったくらい美しい映画です。 いつかベトナムにあの白い蓮を観に行きたいなぁ…。